『やがて明日に至る蝉』発売記念!ひの宙子インタビュー!③表題作はこれしかなかった(終)
コマを割るような構成の表紙はいつかやりたかった
┈┈素敵なデザインの単行本になりました!デザインのお気に入りポイントを教えてください。
ひの:素敵ですよね!!!!!!!!!
前作(『グッド・バイ・プロミネンス』)から引き続き名和田さんにお願いできて本当に嬉しいです。
全部なんですけど、間というか、空気感が特にお気に入りです。この、コマを割るような構成の表紙はいつかやりたいな〜やがてにも合うんじゃないかな〜とは考えていて、名和田さんからご提案いただいたときはめちゃくちゃテンション上がりました。
このデザイン×ツルツル加工が瑞々しくてほんとに素敵ですごく迷いましたけど、最終的に決まったマット加工…いい!!現物を手にして中身を読んでみて、この手触りが本当にぴったりです。こういうところも含めてデザインの力なんだよなーと改めて思いました。
あとトレペ帯は紙好きみんな興奮するやつですしね。本体表紙も色紙に同系色の濃い色のベタ+文字を抜くって…かっこよ過ぎませんか?いろんな事情の許す方、もし迷ったら是非紙で!この紙の本は…いいぞ!
迷ったけれど、表題作はこれしかなかった
┈┈単行本の収録順の意図を教えてください。
ひの:神成さんがぽろっと「こんなに振り幅のある本はわたしも初めてで…」と仰ったのが心に残ってます。「やっぱりそうなんだ!?」と思いました。
わたしは表題をちょっと『ホタテガイの女』と迷っていました。インパクト一番強いし、愉快なので。でも『ホタテガイ-』が表題でその中に『やがて明日に至る蝉』が入ると読後感がしんどいかも、期待感という意味でも悪い方に裏切ってしまうだろうということで、表題は『やがて-』しかないな、となりました。
あとやっぱり『やがて-』はちょっと特別な位置にある作品なので(これはわたしと神成さん両方にとってそうだと信じてるんですけど)こうしてよかったです。表紙も本当に素敵にデザインしていただいて…。
必要な時に必要なように読んでいただけたら
┈┈では最後に、読者の方へメッセージをお願い致します!
なかなかお返事できませんが、ご感想、応援、読んだよ報告、いつもありがとうございます!この単行本のようにこれからも色々なお話をたくさん描くと思いますが、お楽しみの幅が広いということでひとつ。
必要な時に必要なように読んでいただけたら、それが一番嬉しいです。
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『やがて明日に至る蝉』
「君は絶対悪くない。」
性犯罪の被害者と、加害者の弟。この再会は、運命か。
中2の春、ゆうひのクラスに来た転校生は小2まで隣家に住んでいた遥斗だった。ゆうひは遥斗の兄から性被害に遭った過去がある。知られていないと思っていたが、遥斗は「お前はあいつを殺しても罪にならない」とゆうひに持ちかけてきて…?(『やがて明日に至る蝉』より)
痛みに寄り添う渾身作から、垂涎の海鮮グルメ喜劇まで。実力派・ひの宙子の世界を味わい尽くす傑作短編集!
[同時収録]折って切らない。/ホタテガイの女/タラバガニの男
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