ねむ×ヤマシタ対談 こぼれ話3【子どもの頃のトモコとようこ】

ねむようこ先生『ボンクラボンボンハウス』①とヤマシタトモコ先生『違国日記』①の近い刊行を記念して行われた仲良し対談。
こぼれ話ラスト!の第3回目は「子どもの頃のトモコとようこ」。
まったく正反対の性質を持っていたらしい子どもの頃のおふたり。正反対なのに、今はともに〆切を守る漫画家として似た道を辿っているのはなぜなんでしょう。ぜひお確かめください。


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ニート、家を作る!

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35歳と15歳の年の差2人暮らし。

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「危険なこと大嫌い!」なトモコと「できるし!」と言いたいようこ
——おふたりの幼少期について聞かせてください。子供の頃は、どんな子でしたか?
ヤマシタトモコ(以下ヤマシタ):遊具とかすっごい嫌いでした。4人乗りブランコは勢いが出すぎて怪我をして死ぬと思ったし、平均台とかも着地失敗してて頭を打って死ぬと思ってた。
ねむようこ(以下ねむ):常に死の危険が!
ヤマシタ:そうですよ。だから、なんて危ないものをやらせるんだろうと思って嫌だったんですよ。遠足とかも意味わからないって思ってて。
——大人を信用してなかったんですね。
ねむ:そっかあ。私は特に何も思わず皆勤賞。親によく山に連れて行かれてたから「意外と死なないんだな、大丈夫」みたいなことを学んでいた気がする
ヤマシタ:親と子だから目も届くじゃん。学校は教員1〜2人に対して児童40人だから。
ねむ:大人になるとめっちゃ怖いって思うけど、子どもの時はそんなこと考えてなかったよ。子供って自分から危険なことしたがるやん。
ヤマシタ:私もう絶対ヤダ。危険なこと大嫌い!ずっと大嫌い!
——冷静な子供ですね(笑)。
ヤマシタ:怖がりなんですよ、やっぱり。
ねむ:私は逆だったなあ。ブランコの前の柵を平均台みたいにして遊ぶのがすごい好きで。
ヤマシタ:運動神経良いね!?
ねむ:その時はできたんですけど、3回に1回くらいはミスるわけですよ。ミスった時、ゴーン!てお腹を殴打して。
ヤマシタ:ほ〜ら~!
ねむ:「クッ息ができない!」って顔をあげた先に妹がいて、すっごい冷たい目で見てて。

▲なんとねむさんが描き下ろしてくださいました!お姉ちゃん…(笑)
ヤマシタ:私が妹さんだったら多分真顔でスンてしてると思います。お姉ちゃん死ぬんだなって。
——(一同爆笑)
ねむ:そんなお姉ちゃん、屋根の上から落ちたこともあって。
ヤマシタ:えー!
ねむ:シャボン玉を追って、2階の高さの倉庫の屋根から落ちて右手首を折った。12歳の時…。
ヤマシタ:ほ〜ら~!しかも結構大きいじゃん!もう子供じゃないよ!やろうと思わないもん、私。ゲームの中でも「グラッてなるかもしんないなあ」って思ったら、めちゃめちゃ建物の周りを確認してから行くもん。だからもう、生身とかもっての外だよ。
ねむ:なんか無茶をしてみたい、みたいな感じ。「できるし!」みたいな。
ヤマシタ:ならず者!
——(一同爆笑)
ねむ:運動神経悪いのに、危険なことをしとる時に、たぶんアドレナリンが出る快感みたいなのが好きな気がする。
ヤマシタ:ああ…。
ねむ:「なめんな! できるし!」って言いたいんやと思う。
ヤマシタ:「手首折れたけど、できたし!」
ねむ:できてない! できてないんだよ、それは(笑)。
——今もそういうところは残ってるんですか?
ねむ:さすがになんか体がダメって言う。考えなきゃいけないぞみたいな。20代前半に、家の屋根に上らなきゃいけないことがあって、すっごい怖いと思ったんですよ。中学校時代に普通に上ってた屋根を、もう1歩も進めないみたいな気持ちになって。なんか、大人になったなって思いました。
「やらせろよ。守れっから!」
——そういうご自身の気質は、漫画の執筆において、出ている感じがありますか?
ヤマシタ:〆切関係は、慎重を期すので。結構出てます。
——無謀感をちょっと愛していたねむさんですが、締め切り関係はキッチリしていらっしゃいますよね。
ねむ:無謀ってそういう無謀?「締め切り破ってやるぜ」ってことが冒険なの?(笑)
——締め切りぎりぎりだけど、これくらい乗り越えられるしって、ギリギリな感じになっちゃうみたいな。
ヤマシタ:ねむさんの場合は「締め切りぐらい守れるし!」みたいなことじゃないの?
ねむ:それそれ! 逆にね。
ヤマシタ:「やらせろよ。守れっから!」って。
ねむ:そんな気がする。
ねむ担当:かっこいい…。良かった、そういう風になってくれて…。
——こぼれ話に花が咲き乱れたおふたりでした。お疲れさまでした!
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おふたりの新刊は、絶賛発売中です!どうぞよろしくお願いいたします!!
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